矯正歯科
患者さんお一人おひとりに合った矯正治療を目指しています
矯正治療を考えるとき、一番心配するのは「歯を抜くのか抜かないのか」だと思います。最近は非抜歯矯正が増えてきたので、患者さんは慎重になっています。
しかし、あまり「抜く・抜かない」にこだわりすぎては、患者さんにとって適切な矯正治療が行えないことがあります。
もちろん、私もできる限り歯を抜かない矯正を心がけています。
折りにふれ矯正治療の本来の目的に立ち返るのですが、いつも思うことは「患者さんの顔に合った噛み合わせを作ることで、良い治療結果が生まれるのでは?」ということです。
歯を抜かなかったために顔の輪郭が不自然になり印象が悪くなってしまっては、いくら歯並びが綺麗になっても、よい治療とはいえません。
そう考えると、患者さんの顔に合った矯正治療を行うには、どうしても歯を抜かなければならないときがあります。もちろん患者さんに説明した上で判断していただきます。
当院の目標は患者さんに合った歯並び・噛み合わせです。常に矯正知識を深め、技術レベルを磨きながら、よりよい矯正治療を目指します。
治療期間は早くて2年・通院は1か月に1度
「スピード矯正はできますか?」「できるだけ早く終わらせたいんです」
このように、早く矯正治療を終えたいという声をよくお聞きします。
しかし、歯を動かすには適切な時間と期間が必要です。そのため、スピード矯正のような早すぎる矯正治療はかえって歯に負担を与えてしまうので、あまりおすすめしていません。
当院での治療期間は若い方で2年、年配の方や複雑な症例の場合3年を目標にしています。その間は、1か月に一度通院していただき、ワイヤーなど調整を行います。
歯の動き方や通院ペースにより若干の差はありますが、早い人で2年以内に矯正装置を外せる場合もあります。その後は、リテーナー(保定装置)を使い、歯をしっかり固定させ(保定期間)、約1年程度で治療が終わります。
強い痛みには鎮痛剤で緩和する
矯正治療時の痛みの訴えを聞くことがあります。
一般的にいえることですが、歯はゆっくり動かした方が痛みは軽く、急激に動かすと強くなります。
しかし歯を動かすためには、ある程度の“適切な力”が必要です。つまり、ワイヤーの力が弱すぎても強すぎても動かないのです。そのため患者さんが感じる痛みの強弱こそあれ、どうしても避けられないのです。
最近は装置の改良で痛みを訴える患者さんは減っています。しかし「痛くてスープしか飲めない」方もいらっしゃいます。そのような方でも、2~3日で治まりますので安心してください。
それでも「どうしても痛みが気になる」方には、治療後に鎮痛剤をお出ししています。
痛みに敏感な方は遠慮なくおっしゃってください。
目立たない矯正装置
当院では目立たない矯正装置を使っています。種類が豊富でセラミック・ブラケットからマウスピース矯正まで用意しており、患者さんのご要望に合わせてお選びいただけます。
どの矯正装置を選ぶかは、それぞれの装置のメリット・デメリットを正しくお伝えした上で、患者さんのご判断にお任せすることを基本にしています。
ただし、歯の状態や判断に迷われている場合は、こちらから適切な治療方法をおすすめする場合もあります。
マウスピースを用いた矯正
マウスピースを応用した装置で透明か半透明で、「アソアライナー」「ESSIX」「インビザライン」等があります。患者さんの歯の状態によってクリアブラケットと併用し、ブラケット装着期間を短くできます。目立つ期間を短縮することも可能です。
当院では自院でアライナーを製作していますので、歯の形に合わせた細かな調整ができ、より矯正効果の高い装置を提供しています。
クリアブラケット、ホワイトワイヤー
当医院では前歯部の矯正装置には「クリアブラケット」を使用しています。透明ですのであまり目立ちません。またご希望により前歯以外にもクリアブラケットやホワイトワイヤー等使用が可能な時がありますので、見た目を気にされる方はご相談ください。
治療の流れ
初診相談
患者さんの症状と治療の概要についてご説明いたします。
検査
レントゲン撮影をし、口の中や顔の写真撮影、歯型・噛み合わせの検査、虫歯・歯周疾患・顎関節の検査を行います。その後、模型を使って今後の治療方法の概要を説明いたします。
診断
検査結果を基に必要な治療を説明します。患者さん自身で治療方法を選択・決定していただき、それを基に治療計画を立てます。
矯正開始
矯正装置を取り付け、3~4週間に一度調整を行います。治療期間は約2~3年が目安です。
保定期間
保定装置(リテーナー)を装着し、歯を固定させます。
噛み合わせ
出っ歯(上顎前突/じょうがくぜんとつ)
「出っ歯」ともいわれ、前歯が飛び出している状態です。
受け口(反対咬合、下顎前突/はんたいこうごう、かがくぜんとつ)
下の歯が前歯より手前に出ている状態で、上下の歯の噛み合わせが逆になっています。
歯が噛み合わない(開咬/かいこう)
口を閉じたときに完全に歯が噛み合わず、半開きの状態になっています。
歯並びがデコボコ(叢生/そうせい)
八重歯などデコボコになり歯列に収まっていない状態です。
噛み合わせが深い(過蓋咬合/かがいこうごう)
噛み合わせたときに下の歯が隠れてしまうほど噛み合わせが深い状態です。